債務整理における弁護士と司法書士の違い

弁護士、司法書士では140万円の解釈が違う!

債務整理の依頼を、弁護士、司法書士どちらに頼むかの判断は140万円の壁が基準の一つになると思います。

140万円の解釈は日司連(日本司法書士会連合会)と、日弁連(日本弁護士連合会)で大きく異なり、解釈の相違が原因で裁判で争われた事もありました。

日司連の解釈は、業者に請求したい金額が140万円以下の場合は司法書士でも受任できる、としています。
また、複数社から借り入れがあり、総額が140万円以上であっても、一業者当たりの請求額が140万以下であれば受任できるともしています。
つまり、借りた時点の借金額や現時点での残債がいくらであっても、また多重債務であったとしても、一業者あたりの請求額が基準となると言う事です。

これに対し、日弁連の解釈は、借金の総額と過払い金の合計が140万円以下の場合のみ司法書士でも受任できるとしています。
借金の総額が100万円であっても、過払い金の請求が40万円を超えた場合、計140万円超えとなるので、弁護士にしか依頼できない案件となります。
また、複数社から借り入れがあった場合、業者ごとではなく、全てを合計した総額であると考えています。

司法書士の訴訟代理権をめぐる裁判 その1

2009年1月、神戸市内の司法書士事務所で勤務していた男性が、司法書士の債務整理業務が裁判外代理権の範囲を逸脱しているとして神戸地方法務局に内部告発した。 その後、司法書士に迫られ退職したが、同年7月に解雇の無効を主張し、地位確認と損害賠償を求めて提訴に至った。

この裁判の争点は、司法書士に認められた代理業務の範囲である「140万円以下」の基準です。

債権額説と受益説

債務整理において、司法書士が交渉・代理権を与えられているのは訴額140万円以内とされていますが、その140万円の基準は、日司連と日弁連で異なった主張しています。

日司連の主張「受益説」…依頼者の経済的利益、つまり利息制限法の計算によって減らせた額
日弁連の主張「債権額説」…貸金業者が主張する額

例えば、300万円の借金を利息制限法の計算によって160万円にとなった場合
日司連の解釈では、減らせた額が140万円であるから、司法書士も受任できるとし、
日弁連は、借金額自体は300万円なのだから、司法書士の範疇ではないと考えています。

神戸地裁で行われた裁判では、債権額説を支持する判決が出ています。

受益説を否定した理由は司法書士がわざと圧縮額を140万円以内に収める可能性があり、債務者の利益が害される事態を招く危険があるとしています。

そのような悪質な司法書士はほとんどいないと思いますが、債務整理を受任するために、140万円以上圧縮できるにもかかわらず、圧縮額を調整してしまう可能性がないとも言えません。
このような事態を避けるためにも「140万円の壁」が微妙な債務者は、複数の事務所に見積もりを取るのもいいかもれません。

司法書士の訴訟代理権をめぐる裁判 その2

2010年和歌山県の元夫婦は、債務整理を依頼した司法書士に対し、違法に業務を行ったとして、400万円の損害賠償を求めた。
和歌山県の元夫婦は、約30社から総額2,000万円以上の借金を抱えていた為、和歌山市の支援団体に相談し、紹介された司法書士のもとで債務整理を行ったとされる。
しかし、司法書士が受任できる借金額140万円を超えているにも関わらず業務を行ったとして訴えを起こした。

判決は、原告の請求一部認容となり、約120万円の支払いを命じていますが、争点のポイントとして興味深いのが、多重債務の場合の140万円の基準は、日弁連が主張している「総額」になるのか、日司連が主張している「1社ごと」になるのかです。

判決では、司法書士の代理権は「総額」で140万円まで、と言う原告側の主張に対し、140万円の基準は、総額ではなく借り入れ先ごとの個別で考えるべき、として退けました。
この判決によると、140万円の基準は、日弁連が主張している「総額説」ではなく、日司連主張の「1社ごと」で計算して良いとされています。

実際の請求額は専門家にきちんと出してもらうのがベストです。
最初の相談は、司法書士、弁護士どちらでも構わないと思います。

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また、無料相談をしている複数の事務所からそれぞれ出してもらうとより正確にわかります。

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